ラーメンに乗っているメンマ、木のような見た目で独特な食感が特徴的ですが、その原料は何か知っていますか?
この記事では、メンマが何でできているか、メンマとシナチクの違いなど、謎多きメンマについて解説していきます。
今まで疑問に思いながらも「メンマ」について調べたりすることが無かった方はぜひご一読ください!
メンマの原料と名前の由来
丸松物産によると、メンマの名付け親は同社を創業した松村秋水氏で、昭和20年代までは「支那竹(シナチク)」という名称が使われていたそうです。
終戦後、台湾が国共合作の時代から共産党政府との対立関係の影響で、丸松物産の前身会社である台湾貿易商の取扱い商品であった筍干(スンガン)に対して、時の台湾政府から「台湾産なのに輸出表記名が『SHINACHIKU』とはどういうことだ」との抗議を受け、当時の社長であった松村秋水氏が「麺(メン)の上に載せる麻竹(マチク)」で、「メンマ」という名称となったと言われています。
ラーメンに使われるのは日本特有?
麻竹を天日乾燥させたものを現地では「筍干」(乾燥させたメンマ)と言い、水で戻してから豚肉や他の野菜類と一緒に醤油で煮込むか、または炒め物にして食べるのが一般的です。
ところが日本では専らラーメンの具材として人気ですよね。この食べ方は日本特有の文化というから驚きです。
メンマとシナチクの違いは?
メンマとシナチクは実は同じものです。
しなちくの語源は「支那(シナ)の竹」、メンマの語源は麵に乗った麻竹(マチク)の頭の文字を取ったものだと言われています。
メンマとシナチクの原料
メンマとシナチクは、中国の南部や台湾などの亜熱帯に生息する麻竹(マチク)という植物を原料に発酵して作った加工品です。
麻竹には乳酸菌が多く含まれており、その乳酸菌を活用する形で発酵させます。表面の皮をむき、蒸したものを暖かいところで密閉状態にしておくと発酵します。
2週間~1ヶ月経ったものを天日に晒し、乾燥させることで、より一層旨みとシャキシャキ感がUPします。
麻竹がよく採れる中国や台湾でも、保存食として愛されている。
たけのことの違いは?
メンマ・シナチクとたけのことの決定的な違いは、竹の品種が異なるという点です。
前述したように、メンマとシナチクの原料は麻竹。一方たけのこは、その多くが孟宗竹(
モウソウチク)です。
麻竹は亜熱帯に生息し、たけのこはアジアに広く生息しています。
メンマ=割りばしの噂は本当?
ここまで読んでいただいた方はメンマがどういったものなのかお分かりいただいているかと思いますが、インターネット上で「割り箸でメンマが作れる」という噂が広まったことがあるのをご存じでしょうか。
なぜこんな噂が広まってしまったのでしょうか?
発端はエイプリルフールのネタ
割り箸からメンマが作れるという噂の元ネタは、2007年に「デイリーポータルZ」が出したエイプリルフールのネタ記事。
この記事では割り箸を使ったメンマの作り方が画像を用いて丁寧に解説されており、最後まで読まないとジョークだと気づけないようなリアルな内容でした。
そのため、途中で読むのをやめた人が信じてしまい、それがメンマの本場・中国でも話題になってしまったのだとか。
中国のインターネットでは、私たちが今まで食べていたのは割り箸だったのか!?」と一時期ちょっとしたパニックになるほどだったそうですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。思ったよりメンマは奥が深い食べ物でしたね。
もし誰かにメンマについて聞かれたら、胸を張って名前の由来やルーツを教えてあげましょう!