最近のリモートワークやお家時間の推奨により、太ってしまったのでダイエットしたい、という声を多く聞きます。
そして「納豆は健康に良い」「納豆はダイエットに良い」そのような内容はメディアなどでもよく目にします。
しかし、いくら体に良いといっても食べ過ぎは良くないのでは…こんな疑問を持ってしまいますよね。また、納豆はどのくらいまで食べてよいのか、どんな健康効果があるのかを知らない人も多くいるでしょう。
今回は、納豆を毎日食べ過ぎた場合の危険性と食べ続けた結果どうなるのかを解説します。
もくじ
納豆を毎日食べ続ける危険性について
「納豆を毎日2パック食べているから私は健康!」という考えの人もいるでしょう。実は、納豆の食べ過ぎは危険な場合があります。納豆を毎日食べ過ぎた場合のデメリットを紹介します。
痛風の危険性
納豆1パック(約40g)には、プリン体が約46mg含まれています。プリン体は、新陳代謝によって体内で尿酸に合成されますが、尿酸が血液内で増えすぎると、関節で結晶化し、「痛風」になります。
納豆を毎日過剰摂取すると危険な痛風を発症してしまう可能性があります。プリン体の摂取は1日に400gまでを目安にすることが重要です。納豆以外にもビールやレバーなどの食品にもプリン体が含まれているので注意が必要です。
栄養豊富な分、食べすぎると太る原因に
納豆1パックのカロリーは、約86kcal、糖質は2.4gです。ヘルシーなイメージの納豆ですが、意外にも糖質が含まれているので、食べ過ぎには注意が必要です。
また、納豆はタンパク質も豊富なので、メインの肉や魚料理をいつも通り食べてしまうと、毎日の食事バランスが崩れる危険もあります。タンパク質を取り過ぎないように肉や魚の量を減らすなど上手に取り入れてくださいね。
納豆は食べる量に注意
納豆には女性ホルモンのような働きをする大豆イソフラボンが豊富に含まれています。適切なイソフラボンの摂取なら更年期障害の緩和やアンチエイジングなどに効果があります。
しかし、納豆を毎日2〜3パック以上食べるなど過剰に摂取してしまうと、婦人科系疾患をもたらす危険性もあります。大豆イソフラボンの摂り過ぎに注意して、納豆は1日1パックを目安にしてくださいね。
納豆を毎日食べた結果
納豆は、大豆自体もですが、あのねばねば部分にもさまざまな栄養が含まれていますよ。女性に嬉しいメリットもあるので紹介します。
血行促進効果
納豆の、ねばねばの部分には、ナットウキナーゼというタンパク質分解酵素が含まれています。ナットウキナーゼは、血栓の主成分であるフィブリンを分解する働きをもっているので、血液をサラサラにしてくれる効果があります。
また、納豆には豊富な水溶性食物繊維も含まれており血中のコレステロールを排出する作用があります。つまり、血液の健康維持にも役立っているのです。そのため、血液系疾患の予防をしているという意味で、納豆を毎日摂ると病気の危険性を下げていると言えるでしょう。
便秘改善につながる
大豆を納豆菌で発酵させたものが納豆です。納豆菌は、生きたまま腸まで届き、善玉菌を増やして消化を助けてくれます。
また、納豆は便をやわらかくしてくれる水溶性食物繊維、便の動きを活発にしてくれる不溶性食物繊維の2つの食物繊維が含まれています。そのため、納豆を毎日食べると、腸内環境を改善してくれる上に、腸内環境が悪いことで起こる大腸がんになる危険性の回避にも効果が期待できます。
ダイエット効果がある
納豆に含まれるビタミンB2は、脂質の代謝を促す効果があるので、食べたものが脂肪として蓄積される前にエネルギーとして使うことができます。
また、納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、食べ物の消化吸収を助けてくれる働きをします。栄養素がしっかり消化吸収されると代謝が上がって痩せやすい体になるので、納豆にはダイエット効果も期待できます。
【参考:J-Stage「納豆と納豆菌の科学 」】
【参考:J-Stage「プリン体の測定と食事療法への応用」】
食べるときのポイント
納豆が好きでも毎日食べると飽きてしまいますよね…そんなあなたに納豆を効果的に食べられるポイントを紹介します。納豆を毎日食べて病気になる危険を回避しましょう!
発酵食品と相性が良い
発酵食品である納豆は、同じ発酵食品の、漬物、キムチ、チーズなどと合わせて食べると乳酸菌などとの相乗効果で、更に腸内環境の改善が期待できます。
ただし、納豆に含まれるナットウキナーゼは熱に弱い性質があり、70度以上に加熱されると毎日食べても効果が半減する危険性があります。ナットウキナーゼを摂取したいときは、加熱調理はしないでおきましょう。
納豆は常温にしてから
一般的に納豆は冷蔵庫で保存されていますよね。冷蔵庫の中で冷たくなった納豆菌は休止状態になっているので、常温にして納豆菌を活発にすると、納豆菌自体が増え、より効果が期待できます。
さらに常温にしたほうが、粘りも強くなり納豆を毎日美味しく食べることができます。常温のまま放置すると発酵が進み過ぎてしまう危険もあるので、常温になったらすぐ食べましょう。
納豆の効果をそのまま摂取するには
先程も述べましたが、ナットウキナーゼは熱に弱いです。納豆を毎日炊きたてのご飯と混ぜて食べるのは、ナットウキナーゼの効果を無くしてしまう危険があるのでNGです。別々の器で食べるか、ご飯に乗せたい場合は、ご飯を5分ほど冷ましてから食べると良いでしょう。
まとめ
納豆には、血行促進効果や便秘改善効果などさまざまなメリットがあることを説明しました。安くて栄養も豊富に含まれているので、栄養が偏りがちな一人暮らしの人や、忙しい主婦にもおすすめですよ。
しかし、納豆も毎日食べ過ぎると危険な病気になる可能性もあるのでバランス良く食べることが重要です。そして調理方法次第では、納豆の効果を半減させてしまうことを覚えておきましょう。
納豆は、特に発酵食品と相性が良いので、そのあたりを意識しながら上手く納豆を毎日の食事に取り入れたいですね。納豆を毎日食べて病気になる危険を減らしていきましょう!